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国際協力

▼H19「国際協力イニシアティブ」教育協力拠点形成事業


●活動テーマ

インドシナ地域における農学・獣医学系大学での
アウトリーチ活動の現状と協力-普及の理論と検証

●活動の概要

本活動では「途上国の大学に蓄積された知識や
大学で開発された技術は社会に波及するか」をテーマに、
これまで当該大学らが取り組んできたインドシナ地域での実績をもとに、
大学での農学の技術開発と波及・普及に関し、
地域連携拠点としての大学の可能性について調査する。
途上国の農学系大学及び学部では地域貢献を設置当初から組み込み、
普及・波及教育(アウトリーチ)を大学として取り組んでいる事例は多い。
これは地方の大学に既存の農業生産の代替要素としての
生物学的工学的技術の開発とその普及的役割が求められているためであろう。
しかしその効果については必ずしも明らかではない。
これには①大学での研究機能が不十分、②農業関連省所轄の普及部門との関係、
③大学間連携が必ずしも形成されておらず局所的解決に終始、
などの理由が考えられる。そこで事例研究により阻害要因を抽出し、
途上国大学での研究技術開発と社会に対する役割及び
我が国の大学の教育協力がこの隘路を改善できるか否かについて検証する。

具体的には、調査項目を途上国の大学に蓄積されている知識技術
リソースを解明する部分、大学で実施されている研究開発の実態調査に関する部分、
および大学で実施されている普及・波及活動の実態調査に関する部分によって構成する。
対象はベトナム(ハノイ農業大学、カントー大学)、
タイ(チェラロンコン大学、カセサート大学、チェンマイ大学)等を予定している。
特にカントー大学はこれまでの調査により、メコンデルタの拠点大学として
普及・波及活動に豊富な実績を誇り、本調査ではパイロット大学として
波及活動の実践対象とする。なお、本事業では九州大学-東京農工大学-宮崎大学が
連携し対象大学および調査内容を分担して実施し、その結果を共有するため、
我が国の大学間連携が促進されという副次的な効果も期待される。

●活動目標

上位目標:

我が国の大学に蓄積された農学・獣医学技術と現地大学の有する
アウトリーチ実績を結合し、汎用性の高い教育協力モデルを構築する。
また、得られた成果を広く発信し、インドシナ地域の農林水産業に関する
多様なニーズに応える国際教育協力体制を確立し、
農学高等教育分野における我が国としてのプレゼンスを向上させる。

事業目標:

① 現地資料の収集と分析:インドシナ地域の農学系大学について、
基礎情報(規模、組織、教員構成、普及プログラム、開発研究課題等)を収集、
分析し、同地域での戦略的展開に資する。

② 大学アウトリーチ機能とその検証:

(a) 現地大学に蓄積されている技術の検証:大学ネットワークの現状と現地有用技術の解明

(b) 現地大学でのアウトリーチプログラムの事例解析:実績、効果、問題点の抽出

(c) アウトリーチ/トレーニングプログラム・モデルの構築:対象、コンテンツ、
構成、テクニック、評価等を配慮した汎用モデルを構築する。

●活動体制

本活動は、平成18年度本事業で連携した3大学(九州大学、東京農工大学、宮崎大学)の
共同によって実施される。合同プロジェクトのための各大学の調整人材は
すでに事前に緊密な連携体制を構築しており、またそれぞれの事務支援体制も整備されている。

実施にあたっては、九州大学の学内共同利用施設である熱帯農学研究センターを中心として、
同大農学研究院の教員、アジア総合政策センター、東京農工大学の教員、宮崎大学の教員が、
それぞれに有する現地ネットワークを利用し、現地調査や、現地での関係者の打合せを行う。

本事業を通じ、我が国の大学の国際協力の手法・体制などが相互参照され、
大学間格差が改善され、我が国としての国際協力体制が強化されることも期待される。

●活動実施者

九州大学

熱帯農学研究センター教授 緒方一夫

アジア総合政策センター教授 坪田邦夫

大学院農学研究院准教授 後藤貴文

熱帯農学研究センター助教 福田信二

東京農工大学

宮崎大学