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国際協力

▼東ティモール国立大学への支援


●事前調査

九州大学は、外務省及び文部科学省の協力のもと、
柳原理事・副学長(当時)を筆頭とする調査団を結成し、
平成16年8月に東ティモールを訪問した。本調査では、
「東ティモール国立大学を始めとした高等教育機関等の現地ニーズを踏まえつつ、
日本国の大学等が協力できる分野を特定し、
協力の実施方法について検討する」ことを目的とし、
3日間に渡り現地での調査を実施した。

     
  ▲東ティモールの風景 -乾期の山-   ▲東ティモールの風景 -雨期の山-  

●平成17年度の事業概要

平成16年に実施した調査により、東ティモール高等教育では、
学生の質の向上を図るよりも前に、教員の質の向上を図ることが急務であることが判明した。

そこで、同国の主要産業の一つである「農業」の発展に寄与すべく、
東芝国際交流財団の支援のもと、平成17年度に東ティモール国立大学より
3名の教員を3週間(平成18年2月下旬~3月上旬)に渡り本学に受入れ、
対日理解の促進及び農学分野の技術研修に資するため、以下のプログラムを実施した。

◆対日理解促進のための日本語・日本文化体験及び見学旅行

◆日本の高等教育制度等に関するレクチャー

◆農学分野(畜産・土壌)に関するレクチャー、ラボ研究

本学独自の研修を実施するのは今回が初めてだったこともあり、
大学院農学研究院・熱帯農学研究センター・国際交流推進室の
関係教職員からなるワーキンググループを設置し、円滑な受け入れを行った。

また、この研修を受講した東ティモール国立大学の教員からは、

・今後も九州大学との連携を深めていきたい

・東ティモール国立大学農学部の他の教員にもこのような機会を与えてほしいなどの声が寄せられた。

●平成18年度の事業概要

平成17年度に実施した事業を踏まえ、
引き続き東ティモールの主要産業である「農業」の発展に寄与すべく、
平成18年度も3名の研修員を本学に受け入れ、約2週間(2月)に渡り、
以下の事業を実施した。なお、当初は平成18年10月に
本研修を実施する予定であったが、東ティモールにおいては、
平成18年度初旬に突如として勃発した内乱により、
東ティモール国内における情勢が不安定となったため、
当初の予定を変更し、2月に本研修を実施した。

◆対日理解促進のための日本語・日本文化体験及び見学旅行

◆農学分野に関するレクチャー、ラボ研究

◆エクスカーション(福岡県農業総合試験場、JA直売所、農家訪問)

本研修を受講した研修員からは、

・この研修を通じ大学が担う地域(自治体や農家)との連携について考える良い機会となった

・東ティモール国立大学農学部の他の教員にもこのような機会を与えてほしいなどの声が寄せられた。

●平成19年度の事業概要

これまで本学で行ってきた研修の特徴の一つは、
東ティモール国立大学農学部教員の研究者としてのスキルアップを図るために、
研修員の専門分野に応じ、実際に本学の研究室を訪問し
本学の研究者とディスカッションを行ったり研究活動に触れたりすることにある。
このため、必然的に研修員には「英語力」が求められることになるわけであるが、
研修を通じ、東ティモール国立大学農学部に在籍する教員37名のうち、
英語を話すことができるのは10名程度であり、かつ、
英語が話せない教員には外国で研修を行う可能性が限られてしまうため
農学部全体として教員の質の向上を図ることは極めて困難であることが判明した。

このため、平成19年度は本学の教職員5名が現地を訪問し、
通訳を交えながら、東ティモール国立大学農学部に在籍する全ての教員を対象に、
3日間にわたる「東ティモール国立大学教員のための
現代文化・技術研修ワークショップ」を開催し、
対日理解の促進及び高等教育者としてのスキルアップを図った。

●平成20年度の事業概要

平成20年度は、平成20年8月に本学教職員5名を東ティモールへ4日間派遣し、
日本大使館等の関係機関の訪問及び農業地等のフィールド調査を通じて、
今後の活動に向けた調査を行った。また最終日には大学と地域をテーマに、
「Outreach -University’s Role in Regional Development-」
と題したミニワークショップを東ティモール国立大学で実施した。

さらに平成21年2月から3月にかけて、
東ティモール国立大学農学部の教員3名を本学に招へいし、
3週間に渡る「東ティモール国立大学教員のための
現代文化・農学研修プログラム」として以下の事業を実施した。

◆日本語・日本文化に係る講義・演習・見学旅行

◆農学部の組織運営に係る講義・ディスカッション

◆大学と地域(自治体や農家)との連携に係る講義・ディスカッション・実地調査

◆教育・研究に係る講義・ディスカッション

この研修では、日本語・日本文化に係る講義・演習を行うと共に、
これまで実施してきた研修及びワークショップを踏まえ、
農学部の組織運営や大学と地域(自治体や農家)
との連携に重点をおいた内容を取り扱った。
※平成17年度から20年度の事業については、
東芝国際交流財団の支援のもと実施している。