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【イベント開催報告】 雪のなか、国際協力セミナーが開催されました。












1月17日(木)の夜、九州大学箱崎キャンパスにて国際協力セミナー、「これまで、そして、これから」、が開催されました。



この日の福岡は雪。この冬初めての積雪となったにもかかわらず、申し込んだ学生のほとんどが出席してくれました。
間もなく東日本大震災から2年、そしてくセミナーが開催された1月17日は、奇しくも阪神・淡路大震災から18年目となる日でした。
震災が発生した年に生を受けた学生も参加し、防災についての意識を新たにしました。



震災発生直後の活動を話す講師の安達さん
講師は認定NPO法人IVY(アイビー)事務局長の安達三千代さん。山形県からお越しいただき、震災直後の困難な状況のなか如何にしてIVYが被災地に入って行ったか、
また、どのように行政の目に届かない被災者のニーズを把握していったかなどをお話しいただきました。



被災地支援活動の中で重要なのは、「常に先に起きるであろうことを予測して行動すること」を強調され、支援には「やってはいけないこと」も多くあることなど、
実際に経験したNPOならでは経験をお話しいただき、学生も興味深く聞き入っていました。



講義の後は、3グループに分かれての話し合いを行い、「九州で被災地を支援することの意義」について活発な意見が交わされました。
グループ討議では、「九州は被災地から遠いが、だからこそこの災害を忘れてはならない」とか、「東北の震災は遠い出来事だったが、地元の熊本県が去年7月に九州北部豪雨の被害を受けてからは
他人事とは思えなくなった」など様々な意見が出されました。また、教師を目指す大学院生からは、「自分自身、今日が阪神大震災の日であることを、忘れていた。記憶は必ず薄れてくる。
東日本大震災を経験した自分たちだからこそ、この震災を知らずに生まれてくる世代に伝えたい」、との抱負が語られました。



グループ討議で、「等身大の支援」について議論する参加者
講師からは、「東日本大震災は日本国内で起きたが、多くの国際協力NGOが現地支援に入り効果を上げた。
ネットワークという言葉をよく耳にするが、いざというときに本当にネットがワークする体制を普段から構築しておくことが重要。
その意味では、被災地と福岡との地理的距離はあまり関係がなく、どれだけ被災地やそこに住む人たちに思いを馳せることができるかが大きい。」とのお話をいただきセミナーを終了しました。